春はやっぱり桜見にでかけよう!

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江戸名所 飛鳥山はな見 広重画帖 国立国会図書館デジタルコレクションより転載

江戸名所 飛鳥山はな見 広重画帖 国立国会図書館デジタルコレクションより転載

 

 

 

 

「鈴子的花見情報」をご紹介

桜の花に関する記事を書こうと毎年思ってはいても、気がつくと開花していて、毎年、時すでに遅し!状態だったのですが、今年は東京以外はなんとなく例年より遅めの開花で、その上東京も開花から満開までがずいぶんと時間がかかる模様。今年を逃す手はないぞ!ということで、「鈴子的花見情報2017」でもご紹介したいと思います。

上野・不忍池(右手のお堂は寛永寺弁天堂)

上野・不忍池(右手のお堂は寛永寺弁天堂)

吉宗公が広めたお花見

日本のお花見は、世界的にもずいぶんと有名になりましたね。この季節、中国からの観光客のお目当も花見が多いと聞きますから、各地はますます大混雑することでしょう。日本でお花見が盛んになったのは江戸時代からだと言います。もちろん、貴族などの間では、和歌を詠んだりする花観賞的なお花見は奈良時代からあったようですが。これが庶民たちに広まったのは、寛永寺(現在の上野公園)が造営された際にたくさんの桜が植えられたことで、その美しさが浸透したのだと言われています。でも、格式あるお寺さんで、大騒ぎするわけにもいかず、徳川8代将軍・吉宗公が飛鳥山に桜を植えて江戸庶民に解放したところから、お花見宴会が大きな楽しみへとなっていきました。ほかにも隅田川や御殿山にも桜を植えたのだそうです。隅田川については、堤防の土を強固にするために、花見で訪れた人々によって踏みかためられることを想定していたとも言われていますね。

富士山をバックに河口湖の芝桜

富士山をバックに河口湖の芝桜

世界的行事“Hanami”

CNNなどの海外のニュースサイトで紹介されている日本のお花見スボットですが、悲しいことに東京の桜を紹介する記事がほとんどないのです。奈良・京都・富士山・北海道などなど…もちろんきれいですよ。かくゆう私も京都・仁和寺の御室(おむろ)桜は毎年見に出かけているほどのお気にいりです。でもでも東京は日本でも最大の桜の観賞スポットだと思うのです。もちろん上記の理由からお花見発祥の地と言っても過言ではありません。2017年は残念ながら樹木の入れ替えのため、50万人以上が訪れると言われている皇居・乾通りの桜は解放されないので、見ることはできませんが、ひとつくらいなくても見所は満載! と、いうことで「鈴子的」には寺社に関係ない場所を紹介しても仕方がないので、参拝がてらのお花見スポットといきましょう!

靖国神社

靖国神社

東京の寺社でお花見しよう!

・靖国神社(千代田区九段北3-1-1 最寄駅 地下鉄・九段下駅)
境内の3本のソメイヨシノが、東京の桜の開花日を決定する標準木なのはご存知ですよね?  境内にはソメイヨシノだけでなく、戦没者の関係者などから奉納された山桜がたくさん花をつけます。もう、満開の時には胸が苦しくなるほどです。また、靖国神社の向かいには皇居の北の丸公園、そして千鳥ヶ淵の桜もあります。開花時期は、最寄駅である九段下の混雑ぶりはハンパではありません。十分お気をつけてお出かけください。そういえば、今年は露店がなく飲食は禁止だそうです。(さくらまつり/2017年3月28日〜4月6日)

・上野公園(台東区上野公園5-20 最寄駅 JRほか上野駅)
今はすっかり公園ですが、もともとは寛永寺という徳川家の菩提寺があった場所です。あ!もちろん寛永寺は上野公園の中にいろいろなお堂として残っています。各お堂に残る桜もみごとです。現在も約1200本の桜が植わっているのだとか。上野公園のお花見では、毎年ドンチャン騒ぎが行われているようですが、ここは江戸から明治になる時、唯一御府内で血が流れた場所でもあります(戊辰戦争・上野戦争)。“檸檬”の作者である梶井基次郎は「桜の樹の下には屍体が埋まっている」と“櫻の樹の下には”の冒頭で書いていますね。まぁ、東京で一番儚い桜がある場所というわけです。(さくらまつり/〜2017年4月9日)

・増上寺(港区芝公園4-7-35 最寄駅 都営地下鉄御成門駅)
こちらも徳川家の菩提寺。境内には200本以上の桜が咲くだけでなく、隣接する芝公園にも150本近くの桜があります。増上寺の境内で、ピクニックはできませんが芝公園にはお弁当を持ったファミリーもずいぶん見かけました。東京タワーをバックにした桜は美しく、また、増上寺脇の道路沿いも桜並木。そして元々は増上寺の境内にあった芝東照宮(今は別のお社)の境内には、なんと黄色い花を付ける「御衣黄桜」の木もあります。東京タワーから見下ろす満開の桜もなかなかオツなものです。

・王子神社(北区王子本町1-1-12 最寄駅 JRほか王子駅)
とは言っても、メインは隣接する飛鳥山公園の桜。吉宗公が最初に整備した庶民のための桜のお花見場所ですね。今も小高い丘の公園には、約600本の桜があるそうです。つつじやあじさいの季節も人気となる場所ですが、やっぱり桜の季節はたくさんの人が訪れます。王子神社には、季節限定の「桜花まもり」も用意されていて、ちょっと興味をそそりますね。ちなみに、王子神社には「髪」の神さまが祀られています。お花見ついでに、抜け毛にお悩みの方々はぶらりと参拝されてみてはいかがでしょう?

大宮八幡宮

大宮八幡宮

・大宮八幡宮(杉並区大宮2-3-1 最寄駅 京王井の頭線西永福駅)
大宮八幡宮から善福寺川、和田堀公園にかけて咲く桜が、まぁ見事。元々は八幡さまの境内だった場所でもあり、桜まつりの期間の土日だけお宮の閉門時間を夜8時まで延長してライトアップされてもいます。大宮八幡宮と言えば、「東京のヘソ」(東京の真ん中らしいです)とも呼ばれる子育て・安産の神さま。八幡さまとしてはとても珍しいですね。都心まで行かなくても、東京にはよい花見場所はたくさんあります。ところで、桜まつり、今年は少し延長してもらえますかねー?(桜まつり/〜2017年4月2日)

・野津田薬師堂(町田市野津田町3424)
まだ、ブログで紹介したことのないお堂なんですけどね、何しろご本尊が行基作の薬師如来で、12年に一度(寅年)1ヶ月だけの御開帳という貴重な仏像で、私自身が拝顔したことがないのです。仏さまのお顔を見たこともないお堂をどうやってご紹介するべきかを悩んでいるのですが、このお堂が建っている場所が薬師池公園という歴史ある場所。面積10haほどの和風公園内には、約350本の桜のほか、梅、つつじ、あじさい、ハスなど様々な植物が植えられていて、東京都指定名勝にも選定されています(あとは等々力渓谷と清澄庭園)。薬師池にかかる太鼓橋からの眺めが風流です。

恩田川の桜

恩田川の桜

ほんとうは、もう少しご紹介したかったのですがこのくらいにしておきます。
「お花見ランキング」などを見ていると、中目黒の桜が日本一に輝いていたりするのを見ると、ぶっちゃけ「なんで?」と思ったりします。実は私、中目黒に一時、住んでたことあるんですよ。枝ぶりのよい桜は確かにきれいですが、桜の季節は、も〜家の外に出るのも嫌なくらいの人で。いろんなものの値段は高くなるし、ゴミだらけになるしで。早々に引越しした理由のひとつでもあったりしました。今年は駅の高架下がよくなったせいでますます混雑するのでしょうねー。
というわけで、目黒川の桜を見に行くのでしたら、町田に流れる(流れの半分は神奈川県ですが)恩田川の桜の方をお勧めします。鈴子一番のお気に入りは満開を少し過ぎて川面に桜の花びらが舞い始める頃。川面も川岸も絵のようにきれいです。空に渡る電線がなければもっとよいのに…と毎年思うのですけれども。

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