早いものでもう10月。神無月を「神のいない月」と読み替える方々もいますが、正確には「神の月」。神さまなしでいられない月─とも言えるわけです。今年は特に22日に即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)、つまり西欧における戴冠式も予定されているわけですから、一層神々が集う月となりそうです。
巳成金は年に一度の大祭
9月29日は、寛永寺不忍池辯天堂の巳成金でした。昨年は午後からの参拝だったので人出も多く落ち着かない気もしたので、今年は張り切って早朝から出かけてきました。朝6時すぎたころにお堂へ到着したのですがすでに行列が! 年に一度、ご本尊がご開帳されているお堂への昇殿の列です。…どうしようかなぁ、と悩みましたが今日は正面からのお参りだけで帰ることにしました。9年前は昼間に来ても昇殿も難しくなかったんだけど…と思いながら。
鈴子、今へ続く道へ
私が神社仏閣について深く興味を持った最初は、実はこのお堂からでした。当時は「八臂大辯才天(はっぴだいべんざいてん)」がどういう仏さまを表すのかもよく理解していませんでした。ただひとつ理解していたのは、都内で一番の金運のご利益のある場所ということです。テレビである芸能人の人が話のひとつとして口にされ、「ここのお守りは大事にしてる」と言っていたのを聞いたのは、すぐその後あたりでした。いろいろ調べ始めた矢先、鈴子の元に「ご利益関係の本を監修してみては?」という話が舞い込みました。プレゼンやらカンプやらいろいろ作って編集担当のところへ持っていくのですが、この時ダミーページ(といっても原稿や写真は本物のものです)としてピックアップしたのが、不忍池辯天堂の「金運」でした。それが今へ続く道の一歩です。
秀吉ゆかりの大黒堂にも行列が
その年以来、1年に1度巳成金への参拝は欠かしたことがありません。旅行などの予定を組む際も必ず避け都内にいるようにしています。
思い返してみると、巳成金のみならずこちらへの参拝者の数は激増しているようです。寛永寺全体としても増えている気がします。
辯天堂の右手に豊臣秀吉の護持仏が祀られている大黒堂があるのですが、今年は朝から行列ができていて驚かされました。毎年お参りしているのは私のほかは数人くらいで列ができていることなどなかったのです。
巳成金限定の御朱印
朝早かったためか、今年は巳成金限定の御朱印をいただくことができました。御朱印とお守りの授与所に列ができていなかったのは、昇殿のための行列ができていたためでしょうか? 時間的な問題だったのでしょうか?
実は、私は弁天さまの御朱印をいただくのは初めてです。あ、正確には1枚の色紙などに押印いただく七福神の御朱印はいただいて回っているので、ご朱印帳用に書いていただくものとしては初めてということですね。珍しい御朱印で、梵字ではなく弁天さまのお姿が描かれています。
鈴子が欠かさない授与品
辯天堂では、毎月袋の裏の数字が書き換わる「融通守銭」というお種銭も授与されています。本当ならば毎月交換できればよいのでしょうが、今のところ私は9月以外は飛び飛びのお種銭持ちになっています。それから、しおりというのか、表側の絵柄のかわる「福徳円満」の短冊がいただけます。昨年はお堂の天井画にある龍、今年は弁天さまのお姿でした。裏には「お参りご苦労さまです 道中お気をつけて」と書かれています。このしおりを私はデスクの脇に貼り付けて、時折気晴らしに眺めています。
そういうわけで、鈴子の原点とも言うべき不忍池辯天堂へ多くの人が訪れてくださるのはとても嬉しいです。巳成金の参拝の時は必ず雨が降るジンクスのある私ですが、降水確率10%の今年もみごと往路に小雨に見舞われました。ただしどんな荒天でもお堂の前では降り止みます。今年は、気持ち程度の雨をいただきました。ヘビの神さまに受け入れていただけてるのだろうとよい方に考え、今年もニコニコしながら1日を過ごせました。
さて、今年の10月は、大きく神さま仏さまめぐりをしたいと思います。少し足を伸ばしていくつかの一宮へも参拝するつもりです。
コメント